社会人として日本で働いていたことはありますか?ある、という方も、ないという方も、正しいと思っているマナーや敬語、間違っていない自信はありますでしょうか?
今日ご紹介するのは、これができなきゃ恥ずかしい!とか
これができなきゃ社会人失格だ!
というわけではありませんが、できないと社会人として生きづらい場面がある常識や、できない人を見たときに少し不安になってしまうような日本で生きる社会人としてのマナーをご紹介しています。
知らなかった方を否定する記事ではありませんが、知っておくと便利な知識としてシェアします。
とは言え今回ご紹介するものは全て、社会人1年目レベルで当然のごとく叩き込まれる常識です。
何も凄いことはないですが、知らないと気づかないうちに恥をかいているかもしれませんよ。
フリーランスが知っておくべきメールの方法

最近はフリーランスで働く人も増えている中、企業とのメッセージのやりとりが欠かせない場合もありますね。
でも、メールを打つときの最低限の基本のマナーは、ご存知ですか?
筆者は、フリーランスで働いている人のお客様とのやりとりを見て、愕然としてしまったことがあります。
私だったらこんなにマナーを知らない人に仕事は頼みたくないなぁ・・・なんて思ってしまうほど、崩れた敬語に気づかずにメールを送っていたんですね。
それでは例をご紹介します。
✔️有難うございます。
ありがとうございます、ひらがなで打っていませんか?
社会人としてメッセージをするなら、有難うございますは漢字で打つのが常識です。
ひらがなで打っているうちは、新人なのかな、と思われてしまうでしょう。
✔️いつも大変お世話になっております。
メールの冒頭は、いつも決まって「いつも大変お世話になっております。」から始めるのが常識です。
とは言え初めてメールを交わす相手の場合は、
「この度は〇〇の件でご連絡を頂きまして、誠に有難うございます。〇〇を担当させて頂いております、Komugiと申します。」
のように、臨機応変に対応する必要があります。
これ、社会人をすれば1年目で当たり前のこととして叩き込まれることです。
挨拶もなしに突然要件をズバッっと切り出したり、してないですよね?
✔️何卒、宜しくお願い致します。
文末は「何卒、宜しくお願い致します。」と言ってメールを締めるのが常識です。
これも有難うございますと同じで、よろしくお願いします。とは書きません。漢字を使って下さいね。
あくまでビジネスですよ。
フリーランスが知っておくべき正しい敬語

日本で生まれ育った人でも、正しい敬語を扱うのは難しいものです。
筆者が社会人一年目でまず苦労をしたのが、電話での対応です。
電話に出たら自分が名乗り、相手の名前を聞いたら、電話口でも「お世話になっております」と一言添えるのが礼儀なのは当たり前です。
電話をかけた場合も同様です。

お電話有難うございます。株式会社〇〇、〇〇店のKomugiでございます。

お世話になっております。□□株式会社のユニコーンです。

ユニコーン様、いつもお世話になっております。
こんな感じですね。
それでは他の例も見ていきましょう。
✔️上席
先輩とか、上司とか、言いたくなる気持ちはわかりますが、お客様相手に自分より立場の上の者について述べるときは、「上席」と呼びます。
先輩が、とか上司に、なんて言わないで下さいね。
下なら部下ですね。
✔️かしこまりました
返事をするとき、わかりました、と言いたいときは、「かしこまりました」と言うのが正しい日本語です。
了解しました、は敬語ではないので気をつけて下さいね。
目上の人に対して、了解しました、などと言ったら失礼ですよ。
✔️申し伝えさせて頂きます。
伝言を頼まれる際は、相手から言われた内容を一度復唱するのは当たり前ですね。
それでは、伝えておきます、と言いたい場合はどんな言い回しが正しいのでしょうか?伝えておきます、は正しい敬語ではないんですよ?
答えは、「申し伝えさせて頂きます。」です。
「〜との件、かしこまりました。上席には私Komugiから〇〇様よりご連絡を頂いた旨、申し伝えさせて頂きます。」
伝えさせて頂きます、などと間違いやすいですが、気をつけましょうね。
✔️ご存知ですか?
知ってますか?と聞きたいとき、知っていらっしゃいますか?などと言ってしまいそうになりますが、間違っています。
正しくは、「ご存知ですか?」です。
知っていらっしゃいますか?などとは言わないこと、ご存知でしたか?
✔️お掛け下さい。
実際に会って対談になったときです。
席に座って下さい、と言いたいとき、お座り下さい、なんて言っている人はいませんよね?
相手は犬じゃないんですから、正しい日本語を使って下さい。
「どうぞお掛け下さい」が正しい敬語です。
お座り下さい、と口から出てしまいがちですが、気をつけましょう。
✔️大変申し訳ございませんでした。
謝るときは、すみません、とは言いません。失礼です。
決まって、「大変申し訳ございませんでした。」と言いましょう。
メールの返信が半日以上できなかった場合なども、「返信が遅くなり申し訳ございません。」と一言添えましょうね。
フリーランスも知っておくべき社会人としてのマナー

ここからは海外住み勢の方々としてはあまり馴染みがない、かつ使うタイミングもないとは思いますが、日本で社会人をやっていた人にとってはできて当たり前のことでしょう。
筆者自身、このような日本の文化に疲れてしまった人間ですが、郷にいれば郷に従え、です。
できないのであれば、それはただの常識知らず。私はマナーのない人間ですと公表しているだけです。
✔️上座と下座
上席や取引先とレストランに行った際には、上座と下座の位置にくれぐれも気をつけましょう。
これは社会人として、相手の立場に敬意を示す行為ですので、できないと相手に不服な思いをさせてしまうことや、場合によっては怒らせてしまう場合もあるので気をつけましょう。
上座は文字ごとく上の人間が座る席、下座は俗にいう下っ端が座るところです。
まず椅子の席とソファーの席がある場合は、ソファーの席が上座ですね。座り心地が良いですから。
位置は、入口から一番遠いところが上座になります。
もし部屋に大きな絵がある場合はその絵の正面が上座になったりもするので、臨機応変に動きましょうね。
✔️タクシーの席
タクシーの席にも上座と下座があります。
一番安全な、タクシー運転手の後ろが上座です。
その次は反対側の後部座席、次が後部座席の真ん中、一番立場が低い人が料金の支払いをしやすいように運転手の隣に座ります。
覚えておきましょうね。
✔️エレベーターは開けて待つ
エレベーターに乗る際は、一番立場の低い人がまずエレベーターに乗り込み、ボタンを押してドアを開けておきます。
ボタンの前の位置が一番の下座です。その後ろに立つのが上座となります。上座からは時計回りに偉い順に立ちます。
降りるときには下座の人間がそのままボタンを押してドアを開けておきます。
✔️お酒はお注ぎする
上席や取引先の方がドリンクを飲み終わり、グラスが空の状態で喉が乾いてしまってはいけません。
グラスを飲み干すタイミングを見計らって、次のドリンクをお注ぎしましょう。
もし注文する必要があるのであれば、そろそろ飲み干しそうだというタイミングを見計らって、次のドリンクはどうなさいますかと聞くようにしましょうね。
✔️乾杯時のグラスの位置
食事を始める際には乾杯をすることが多いと思います。
その時のグラスの位置は、気にしていますか?
自分より立場が上の人と乾杯をするときは、自分のグラスが相手のグラスよりも位置の低いところでグラスを合わせるようにしましょう。
また、乾杯をした際には一口つけてから置くのも常識です。
乾杯〜と言いつつ一口も飲まずにテーブルに置くのは失礼に当たりますよ。
立場が上の人に注いでもらったドリンクにも、一口つけるようにしましょうね。
フリーランスでもマナー違反は恥

日本にはルールが多すぎる!と思う方もいるかもしれませんが、これが常識です。
日本の社会人として生きるなら、これくらいできて当然、できなければ常識外れです。
今回の記事を見て、やばい・・・と思った人は、静かに本でも読んで勉強しちゃいましょうね。
今回の知識を含め、社会人のマナーは、知っていてもとっさにできないことばかりなので、練習が必要です。
敬語も、知っているのと話せるのとでは違います。練習を積まないと言葉が出てこないのは、他言語を学んでいるときと同じ感覚でした。
メールであれば、慣れればスラスラと打てるようになるはずです。
どれも練習あるのみです!日本語を扱う社会人として生きるのであれば、身につけておいて損はありません。
知らなかったことがあった方は、是非活用してみて下さい。
最後まで読んで頂き、有難うございました。