アメリカ圏やヨーロッパ圏などの海外で生活をしたことがある人なら、レギンス姿で街を歩く人を見たことがあるはず。
日本では見慣れないレギンス姿の人たちを見て、思うことは人それぞれだと思います。
「ジムに行った帰り道なの?」
「なんであんなにピッタリな服のまま外を歩けるの?」
「鍛えた体を見せつけたいの?」
このレギンスファッションの呼び方も様々で…
レギンスファッション・スポーツウェアファッション・スパッツファッション・タイツで外を歩く奴・レギンス族…
などと名付けてきた人は多いと思います。
でも実は、しっかりと名前がついているファッションなんです。
その名も、「Athleisure(アスレジャー)」ファッションです。
この記事では、海外では当然のファッションになりつつある「Athleisure(アスレジャー)」ファッションについて詳しくご紹介していきます。
Athleisure(アスレイジャー)とは?海外主流のファッションです
Athleisure(アスレジャー)は、海外では珍しくないファッションの1つです。
「Althleisure(アスレジャー)」とは?
運動という意味のAthletics(アスレチック)と、休暇という意味のLeisure(レジャー)を掛け合わせた造語です。
欧米の女性がジムやヨガで身につける運動着を普段着として着るようになったことにより生み出されたファッションだと言われています。
デニムなどの普段着よりも、ジムで使うレギンスの方がリラックスできるということから、普段着として愛用する人が多いです。
女性がジムに行き体を鍛えるのが当然になり始めた時代背景が、ファッションにも影響しています。
Athleisure(アスレジャー)が流行り始めたのは最近ではない!
日本ではあまり見かけることのないAthleisure(アスレジャー)ファッションですが、欧米ではわりと前から当たり前のファッションとされています。
2015年にはすでに、Athleisure(アスレジャー)と呼ばれるファッションは成立していました。
現在筆者が住んでいるスペインの他にも、オーストラリアやカナダなどの国でもAthleisure(アスレジャー)ファッションで街を出歩く人が珍しくありませんでした。
はじめは少し驚きましたが、見慣れるとなんともありません。
確かに体のラインはハッキリとわかってしまうことが多いですが、見る側も見られる側も気にしていないんです。
日本でAthleisure(アスレジャー)ファッションが流行らない理由
Athleisure(アスレジャー)は、ジムやヨガウェアをそのままファッションにしているので、かなりスポーティーな印象を与えるファッションです。
多くの日本人が、脚やヒップの形がくっきりとわかるピッタリなレギンスや、スポーツブラのまま街を出歩くことに抵抗感を持つと思います。
日本でAthleisure(アスレジャー)ファッションはしにくいなと感じてしまいます…。
いくら海外で見慣れていたとはいえ、日本の街中でレギンスやスポブラ姿で歩いていれば、注目をあびることでしょう。
日本では「肌を見せる=ハレンチ」のような印象が根強く、脚や胸元が出ている服装でいると視線を感じやすいと、筆者自身実感しています。
Athleisure(アスレジャー)という服装自体には肯定的な意見を持つ筆者でも、日本でいやらしい目を向けられたくないので、躊躇してしまうのが正直なところ。
日本は肌見せファッションに敏感だなと思います。
日本でAthleisure(アスレジャー)ファッションが流行らない理由その2
さらに、日本では「体型を隠さないと恥ずかしい」文化があるように思います。
・お腹はへこんでいる
・胸がある
・ヒップの形が綺麗
最低でもこの3大条件はクリアしていない場合「よくあの体型で人に見せられるよね」と後ろ指を刺されやすいと感じるのは、筆者だけではないはず。
海外で出会った日本人の方も、「日本でお腹を見せるファッションはできないや」などと口を揃えていました。
完璧な体じゃないと恥ずかしい、人に見せるのはみすぼらしい、という感覚は日本らしいものだと感じています。
とはいえ、完璧に鍛えられた体の持ち主がピチピチファッションをしていたとしても「あの人自信あるんだね」と後ろ指を刺されるという…
「体のラインを見せる=ズレてる人」という価値観そのものなのかもしれません。
海外でAthleisure(アスレジャー)ファッションが流行る理由
一方で、海外でAthleisure(アスレジャー)ファッションが流行る理由はなんでしょうか?
理由はおそらく「楽だから」そして「ファッショナブルだから」。
とてもシンプルです。
ジムに行って体を鍛えること自体が流行っている風潮があります。
ジムウェアを着ていればそのままジムに行きやすいですし、まさに「私はジムに行っています」と言っているようなクールな印象ができるように思います。
そして何より、普段着にジーンズを履くよりも身軽で快適です。
Athleisureは、わりと効率的な格好であると言えるのではないでしょうか。
Athleisureの流行の差:日本が顔重視・海外が体型重視の価値観の違い?
上記にて、「海外ではジムで体を鍛えるのが流行り」だとお伝えしました。
日本でジムに行く人って、筋肉マッチョな男性か、意識の高い女性くらいなイメージがある人も多いかもしれません。(私はそうでした)
欧米や西洋では、ストレス発散や健康維持のためにジムを利用する人が多いです。
そして、鍛えられた体を見ると、褒めます。笑
日本ではまず顔面レベル重視で、「可愛ければなんでもOK!体型はその次!」といった価値観が強いような気がします。
一方で欧米や西洋では、顔より体を評価する印象があります。(顔も評価対象ではあると思います)
美人がデフォルトだから体で差をつける!ってこと?笑
体を鍛えることへの距離は近いです。
海外では腹が出てようが関係ない!肌見せファッションは普通
欧米や西洋では、体が出ていようと、脚や腕が太かろうと、肌見せファッションは当然です。
鍛えられた良い体の人を見て褒めることはありますが、ぷよぷよした他人の体に文句を言うことはほとんどありません。(というか完璧ボディーの人の方が珍しいです)
他人の体に文句を言う文化は、わりと日本独特の文化なんじゃないかと思っています。
正直、自分の腹が出ていようと誰も気にしていないし、こちらも何も気にしないというか。
お互い気にしていないから、わざわざお互いを評価しないのが当然なんです。
つまり、Athleisure(アスレジャー)ファッションで歩いている人が、鍛え上げられたボディーである必要はない!ってこと。
細身である必要もなければ、ボンキュッボンじゃないことを恥ずかしがる必要もありません。
Athleisure(アスレジャー)を流行らせたい日本のブランドの紹介
この記事を書いているのは、Athleisure(アスレジャー)を日本にも広めたいと考えるブランドを発見したからです。
その名も、「TENN(てん)」。
「和」と「洋」がコンセプトとなっているナイトウェアのブランド「AMATERAS(あまてらす)」の姉妹ブランドとして立ち上がったブランドです。
佐藤マクニッシュ怜子さんという、カナダ育ちの日本人の方がプロデュースしているブランドです。
「TENN(てん)」ではスポーツウェアを中心に、Athleisure(アスレジャー)を日本に届けることを視野に入れて展開していくんだとか。
ウェアのカラーは、メジャーな濃い色ではなく、女性らしい桜色など淡い色の展開からスタート。
メンズものまでプロデュースしていくようなので、普段からヨガやジムに通っている人は男女問わず要チェックですね。
日本にAthleisure(アスレジャー)が流行る日は来るのか…?
日本でもAthleisureファッションを楽しむ方はいらっしゃると思います。
筆者個人の意見としては、難しいんじゃないかなというのが正直なところではありますが…
時代が変わるに連れて自己表現がしやすくなり、好きな服を着て外に出やすくなれば良いなと願います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。