見た目や名前で相手の性別が分からないけど、英語で会話をしているときにSheやHeと呼びたいときが来てしまって困った・・・なんて経験をしたことがある人はいませんか?
日本語だと、名前の後に「さん」を付けてしまえば性別関係なく丁寧な呼び方になるので性別がわからなくてもさほど困ることはない反面、
英語ではSheやHeなどの主語をはっきりさせて会話を進めるので、どうしても相手性別をはっきりさせる必要が出てきます。
見た目や名前から性別が判断できない場合、「あなたの性別は何ですか?」とはなんとなく聞きにくいですよね。
でも、聞かないと話が進まないし、間違ってしまうよりははっきりさせておいたほうが後で失礼にもあたりません。
そんなときに使えるスマートな性別の聞き方をご紹介します。
What is your preferred pronouns?と聞いてみよう
このフレーズは聞いたことがなければあまりしっくりこないかもしれませんね。
簡単に日本語に訳すと、
preferred は好みの、pronounsは代名詞という意味なのでつまり、
あなたが好む代名詞(she/he/they)は何ですか?ということですね。
どんな代名詞で呼ばれたいかをはっきりと聞いているのですがこれは、
本人の生まれ持った体の性別が何であろうとあなたが呼ばれたい代名詞を教えて欲しい、という意図が汲み取れる、とても現代的な言い回しだと感じます。
preferred pronounceの言い回しの背景
上記で触れた、生まれ持った体の性別が何であろうとあなたが呼ばれたい代名詞を教えて欲しい、という文章の意味があまりしっくりこなかった方もいらっしゃるかもしれませんね。
特に日本に住んでいると、まだあまり浸透していない感覚なのも事実なので無理はないでしょう。
これはつまり、身体的性別(戸籍上生まれ持った体をもとに提出されている性別など)とは違う性別であると自分の性別を認識をしてる人や、自分の性別が分からない人にとっても本人の意思を聞かせて欲しい、ということです。
この質問をすることにより、
身体的な性別と見た目の性別が一致しているのかを知ることや、本人が自分の性別を何と自認しているのかを確認しあうことができるので、相手を不快な気持ちにすることを避けながらお互いのことを知ることができるのです。
それでは少しだけ、性別の確認が便利になりやすい場合の例をご紹介します。
身体的性別と別のトランスジェンダー
トランスジェンダーは、
身体的な性別と、自認している性別が違うことにより自分の性別に違和感や嫌悪感を抱いている人や、それにより性別適合手術を受けた人などのトランスセクシャルや
身体的な性別と性別の自認は一致しているが異性の服装をするトランスヴェスタイトをあわせた意味に近いです。
身体的性別や自認している性別は一致しているが、周囲から見られる性別が違う人はトランスジェンダーと呼ばれます。
性別適合手術は望んでいない場合もトランスジェンダーと呼ばれています。
性別がわからないXジェンダー
男性と女性の中間地点の人、男性でもあるけれど女性でもある両性の人、男性でも女性でもない無性別の人、男性のときと女性のときがある流動的な性を持つ人はXジェンダーと呼ばれます。
性が定まらない、ということ自体が自認であり、その人自身の性的自認という考え方に当てはまる場合がXジェンダーと呼ばれます。
自分の性別が分からないクエスチョニング
自分は同性に好意を抱いていたから同性愛者なのだ、と思っていたら同性の体には興味がなかった、自分の体は男で心が女なのだと思っていたけれど、男性らしい体になりたいとおも思っている、など、
自分の中にある性別が何なのかが分からない、ということを認識している人がクエスチョニングです。
上記のXジェンダーは男性であるときと女性であるとき自体は自認をしていることに対し、自身の性別自体が分からない場合がクエスチョニングというわけです。
She/He/Theyの答え方
What is your preferred pronouns?の回答は、それぞれが自認している性別を答えることになります。
自分のことを女性だと思っていればShe/her、男性だと思っていればHe/Him、両方あるいは分からない場合などはThey/themと答えれば良いです。
上記の解説で何となく分かって頂けたかとは思いますが、
例えばトランスジェンダーで自分の身体的性別は男性でも心が女性という場合はShe/herと答えれば良いですし
Xジェンダーやクエスチョニングの場合はThey/themと答えることができます。
どう答えるのも自分の好きで良い、というのがPreferred pronounsを聞くことによって与えられる選択肢です。
They/Themは複数形?単数形?
それでは例えば誰かが自分のことをThey/themと呼んで欲しい、と言ったとしたとき、その人を呼ぶときの文章全体は複数形にするべきなのか、単数形にするべきなのか、というところなのですが
回答としては、どちらでも良いようです。
例えば、〇〇 saw a cat because they were walking on the street.
のように複数形で統一しても良いですし、They was walking on the streetと単数形にして使っても良いわけです。
言い慣れていないとThey wasやThey is とは咄嗟に言いにくいので、複数形で使っていて問題はないです。
赤ちゃんやペットにも使える
例えば生まれたばかりの赤ちゃんや、散歩中の犬について話したいとき、服装が中性的だったり首輪の色では性別がわからないときってありますよね。
歳を聞きたいとき、名前を聞きたいときなどに役立ってくれます。
What’s their name?と聞けば、相手もHis name is ~などと教えてくれるので、そこで性別がわかったりします。
可愛い子供や子供同然のペットの性別を間違えられるのが不快な親御さんもいるので、ぜひ活用していってください。
自己紹介で実際に使われます
筆者がオーストラリアで化粧品会社に勤めることになったとき、最初のミーティングで自己紹介をする際の全員共通して回答する質問事項の一つがWhat’s your preferred pronouns?でした。
メンバーの中には実際に、They/themと答える人もいましたし、どんな個性も受け入れるという態勢が整っているのは現代に重要なことだと感じます。
代名詞をはっきりさせておくことでメンバーも一緒に働きやすいので、非常に配慮のある質問事項だったと実感しています。
これからの時代は、この質問がどこにいても自然に交わされる会話になっていくことで、様々な個性を尊重していくことができるのではないでしょうか?
日本にも浸透しないのか
日本語では良くも悪くもあまり実用性のない質問事項ではあると思いますが(彼女、彼、といった代名詞をよく使う言語ではないので)、だからこそ曖昧にできる良さと、自分自身を知ってもらいにくくなるデメリットもあるのではないかと筆者は思います。
性別の不一致を隠して生きていきたい人と、カミングアウトをして自分を表現していきたい人、心の性別が分からない人、身体的性別と心的性別が一致している人、どんな人にとっても生活をしやすくするための選択肢が平等に与えられる世の中になっていると良いですね。
それでは、話がそれまくりましたが英語についての記事でした。
是非Preferred pronounsを活用していってください!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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