「ベジタリアン」という言葉を聞いたことがあるひとは多いはず。
でも、「フレキシタリアン(flexitarian)」はなんだかわかりますか?
フレキシタリアンは「完全なベジタリアンじゃない菜食主義」と定義されています。
皆さんも「完全に肉や魚を辞めたくはないけど、食べる量は減らしたい」と思ったことが1度くらいはあるのではないでしょうか?
ちなみに筆者は、肉も魚も美味しいと思っているタイプです。
友人に誘われたら焼肉も寿司も、喜んで行きます。
って言うか、むしろ行きたい。笑
ストイックにベジタリアンになろうとは全く思っていませんが、「気分がのらないから肉を食べない」ときがあるんです。
フレキシタリアンはそんな「好きな時に肉も食べたい」筆者にもぴったりな菜食主義的な食生活でした。
- フレキシタリアンとは?
- フレキシタリアンが使えない食材
- フレキシタリアンが意識して食べるべき食材
- フレキシタリアン立案者による定義
- フレキシタリアンによる効果
フレキシタリアンは、特に強制力がないため私は好きです。
とはいえ、定義については人それぞれあるみたいです。
詳しくご紹介していきます。
フレキシタリアンとは?ストイックじゃない菜食主義のことです
結論から言うと、フレキシタリアンとは「好きなときにベジタリアンをする人」のことです。
動物性の食べ物を完全に辞める必要はありません。
日々野菜中心の食生活を意識をする一方で「必要があれば肉も食べたら良い」のです。
ちなみに「フレキシタリアン(Flexitarian)」と言う言葉自体は、2014年にOxford English Dictionaryに追加されている、れっきとした言葉です。
ベジタリアンにも種類がある!フレキシタリアンは何が食べられるの?
フレキシタリアンについて詳しく解説する前に、菜食主義の特徴から見ていきましょう。
菜食主義 | 肉 | 魚 | 卵 | 乳製品 | はちみつ |
---|---|---|---|---|---|
ビーガン | × | × | × | × | × |
オボベジタリアン | × | × | ○ | ○ | × |
ベジタリアン | × | × | ○ | ○ | ○ |
ペスカタリアン | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
フレキシタリアン | △ | △ | △ | △ | △ |
つまりですね
といった特徴があります。
「動物性でも自己判断で食べて良いよ」というのがフレキシタリアンですね。
これを見た限り、フレキシタリアンって名乗らなくても良くない?
って感じですよね。笑
定義としては「普通の人よりも動物性のものを食べないようにしている人」とされているので、あくまで呼び方があるのは重要なようです。
フレキシタリアンとは?
フレキシタリアン(flexitarian)とは、英語のFlexible(柔軟)とVegetarian(ベジタリアン)を掛け合わせて作られた言葉です。
日本語にすると、「柔軟なベジタリアン」ですね。
そのまま過ぎますけど。笑
つまり、「自分の好きなときにベジタリアンしてれば良いよ」ってことです。
ちなみに調べてみると「週に1回で良いからフレキシタリアンを始めませんか?」などとフレキシタリアンになることを誘う記事なども見つかりますが、特に守らなくてはいけない決まり事があるわけではありません。
個人的に菜食主義って、人を誘うものではないと思っているので、ちょっとしっくりきません。
これは全ての菜食主義に対して思っていますが・・・
上記でも触れた通り「普通の人よりも動物性のものを食べない食生活をする人がフレキシタリアン」というのが定義です。
基本的には週に1回以上の頻度で意識して「野菜だけを食べる」生活をする人をフレキシタリアンと呼ぶと言われることが多いです。
ゆるベジって知ってる?フレキシタリアンの違いは?
「ゆるベジ」という単語を聞いたことがありますか?
フレキシタリアンと調べるとゆるベジ、ゆるベジと調べるとフレキシタリアンが出てきます。
結論として、「ゆるベジ」と「フレキシタリアン」は同じだと考えて良いかと。笑
ただ、両者は設立者が違います。
ゆるベジは日本人の料理研究家「あな吉」として知られる浅倉ユキさんという方が発案していて、料理教室なども運営しています。
だからこそ、「ゆるベジレシピ」を検索すると、日本で手に入りやすい食材を使って作れるベジタリアン料理が見つけられます。
こうして、「ゆるベジ(ベジタリアン)レシピに使えない日本の食材」があることを知りました。
詳しくは下記で紹介しています。
ゆるベジとは?
ゆるベジは「ゆるいベジタリアン」や「ゆるいベジライフ」などの略だと言われています。
「お肉が食べたいときには食べれば良い。野菜中心の生活がしたいなら野菜を食べれば良い」といった発想なのが「ゆるベジ」です。
つまり「ゆるベジ」とは、絶対に動物性のものを食べてはいけない!
というわけではありません。
- 好きなときだけ菜食主義になれる「ゆるベジ」
ちなみに、「ゆるベジ」の「ゆるい」は「別に動物性でも牛乳や卵は食べて良いよ」の意味のゆるいではなく、「お肉が食べたいときに厳しく拒否する必要はない」といった意味です。
まさに英語の「Flexible」の意味そのものです。
「別に動物性でも好きなもの選んで食べれば良いよ」といったスタンスだからこそ、プレッシャーを感じることなく野菜中心の生活を意識しながら過ごすことができるのが魅力です。
ゆるベジレシピで使えない食材とは?
「ゆるベジ」はフレキシタリアンの日本語バージョンなので、ゆるベジと調べると日本食の菜食主義向けレシピが出てきます。
下記に例をあげます。
ゆるベジでは、食生活に不要なものを取り除き、普段よりも野菜を取り入れることで、より健康的な食生活にすることが目的とされています。
普段の食生活に不足しがちなものを、積極的に取り入れるレシピが多いです。
レシピを見ているとやはり、食材を食べてはいけない理由が「動物性だからダメ」というよりも、「健康のためにダメ」といった思考が強いようです。
ちなみに筆者は、動物の肉を食べたくないときがあるのでフレキシタリアンに興味を持ちました。
魚はあまり問題ありません(ごめん魚)。
酒やみりんは使いたいので、ゆるベジレシピを徹底することはないと思います。
フレキシタリアンを英語で調べると定義が違う
フレキシタリアンが食べてはいけないものを英語で調べると、「肉・酒」と出てきます。(ちなみに「酒」に関してはおそらく日本の「料理酒」と言う意味ではないと思いますが、「ゆるベジレシピ」では使うべきではない食材とされています)
また、他の英語のサイトでは「動物性のものが入っているバターや牛乳も辞めるべきだ」とも言われています。
フレキシタリアンとは、特に「食べてはいけないもの」を決めるのではなく、食生活をより良いものにするためのものだと定義されてはいるのですが、サイトによって言い分が曖昧です。
フレキシタリアンの設立者Jackson Blatnerさんの教えとは?
フレキシタリアンの生みの親Jackson Blatnerさんは、参考にするためのガイドラインを用意しています。
1日3回、1週間に合計21回ぶんの食事の中で、上記の回数を肉なしの食事にすることが、フレキシタリアンと普通に肉を食べる人(雑食主義)を分けるポイントであると言っています。
例えば初級者の場合、1日に1回は動物性の食べ物を摂取しないだけでオッケーですね。
立案者的には、良く世間でフレキシタリアンの定義と言われている「週1の菜食主義」じゃ足りないってことか。
フレキシタリアンを名乗りたい方は、立案者の方法を意識してみるのも良いかもしれません。
そもそも「菜食主義」ベジタリアンの捉え方は人それぞれ
筆者の周りには「動物を食べることに反対」だからベジタリアンをしている人が多い印象でした。
だからベジタリアンの人って、ちょっと攻撃的な人が多いイメージなんだよね。
家畜のかわいそうな写真をのせて共感を得ようとする感じ。
しかし実際に「ベジタリアン」を調べてみると、あくまで目的が「健康のため」に動物性のものを食べず、野菜中心の生活をすることのように言われています。
そもそもベジタリアンの語源は「健康的で元気な」という意味のラテン語。
動物性のものを食べないことにより健康的な体を手に入れるために、菜食主義になるということがベジタリアンの定義ということです。
つまり、ベジタリアンをすることの理由が
・「健康的な食生活」がメイン+「動物性を食べない」
・「動物性を食べない」がメイン+「健康的な食生活」
というタイプの人がいてもおかしくないということですね。
人それぞれ、ベジタリアンをしているメインの理由は違うんです。
- フレキシタリアンにルールはない!
ちなみに筆者は勝手に「フレキシタリアン」を「肉や魚が食べたくないときに食べない」ものとして活用しています。
結果、週に2日程度は肉を食べない日ができています。
特に「やらなきゃ」と意識しているわけではなくて、お肉を食べたくないと感じる日が週に2回ほどあるから、といった程度です。
堅苦しいルールがあるのは疲れちゃうし、わざわざ意識はしてないです。
こんなこと言ってると、フレキシタリアン信者の方々には怒られそうですが…。
なぜ肉は食べられないのに魚は食べても良いベジタリアンがいるの?
ベジタリアンの中でも「ペスカタリアン」と呼ばれる人たちは、肉は食べないのに魚は食べます。
どうして魚を食べることは許されるのでしょうか?
理由はどうやら、魚などの魚介類は鉄分やB-12などのビタミン、プロテインが豊富であるなど、健康に良い栄養素が豊富だからだと言われています。
脂肪分についても体に良いものだから魚は摂取して良い、と考えられているそうです。
都合の良い理由の後付けっぽく聞こえるけどw
魚には罪悪感が湧きにくいからってだけな気がしなくもないですけど、あくまで「健康重視」だそうです。
ゆるベジの食生活と効果とは?肉の代わりに食べるもの
基本的にゆるベジ(フレキシタリアン)の人たちは、肉の代わりに豆をよく食べるようにすると言います。
肉を抜くことでタンパク質が不足しがちなため、しっかりと植物性のタンパク質をとるようにしましょう。
例えば大豆やえんどう豆、そら豆、枝豆、アスパラガス、ブロッコリー、とうもろこし、バナナなどにタンパク質が多く含まれています。
ゆるベジ(フレキシタリアン)がお腹を満たすために食べるもの
肉を減らす代わりに、普段の食事のレパートリーを増やすのは良い手です。
一般的にゆるベジ(フレキシタリアン)の人たちは、下記のような食材を多く摂取しています。
上記のような食材には上記で簡単に触れた「植物性タンパク質」も多く含まれています。
動物性タンパク質を減らしすことで不足しがちなタンパク質を、野菜から取得することは可能です。
大豆でできたお肉もあるんだよ!
まるでお肉のように食べられる大豆なども売っています。
大豆がひき肉のように使えます。
ゆるベジ(フレキシタリアン)になることのメリットとは?
野菜や果物中心の食生活になることで得られる効果はこんな感じです。
肉類の消化には、12時間〜丸1日かかるのをご存知でしょうか?
一方で野菜は、約2時間もあれば消化されてしまいます。
野菜は消化がはやいため、内臓への負担がかかりにくく、疲れにくくなったと実感する人もいます。
また、体内で消化仕切れなかった動物性脂質はコレステロールとして蓄積されるため、高血圧や動脈硬化などのリスクを高めます。
ベジタリアン生活をすると、このような病気のリスクを低くすることができると言われています。
普段からお酒も飲む筆者のような人は、胃を休ませるために効果的です。
ベジタリアンになることのデメリットもある
とは言え、ベジタリアンになることにデメリットも存在します。
栄養素の不足になりやすいことが問題になりやすいです。
とは言え、植物性のものからも栄養素を得ることが可能です。
ビタミンDはシメジなどのきのこ類、
ビタミンB12は海苔などの海藻類、
亜鉛はアーモンドやひまわりの種などでおぎなうことができます。
でもフレキシタリアンなら、トータルでバランスの良い食事を取りやすいよね。
実は肉も魚も全然食べます。都合の良いフレキシタリアン生活
菜食「主義」というと、少し硬いなと思っています。
硬いイメージがあるから手が出しにくい、と感じてしまうのは筆者だけでしょうか?
動物性のものを食べるかどうかは個人の自由です。
だから筆者は、「食べたいときに好きなものを食べる」という食生活であるフレキシタリアンは丁度良いと感じられています。
肉や魚が食べたいときには食べるし、食べたくないときは食べない。
それだけです。
正直私は、ベジタリアンやビーガンを強要してくる人や、主張がすごい人は苦手です。
個人的には、「動物性を食べないように意識してる人ですよ」ってくらいのつもりで良いと思っています。
筆者はこの「白黒しすぎない考え方」に気持ちが救われました。
でも、わざわざ主張をしたいとは思いません。
別に、菜食主義にしないといけない!と決め事をしているわけでもないので。
筆者がフレキシタリアン生活を始めようと思った理由
筆者は現在スペインに住んでいます。
お肉料理が多く、肉好きにはたまらん!って感じの国です。
でも、売り方がちょっと生々しいんですよね。
明らかに豚の鼻が半分に切られてそのまま売られてたり、鳥の足が揃って切られて売っていたり、うさぎが皮を剥がされてそのまま袋詰めにされていたり…。
こういうのを見て「肉に対する食欲がなくなった」というのが正直な理由です。
だからこそ、すでに加工をされているソーセージやハンバーグ、寿司などはまだ食べやすいのですが、料理をする際に生の肉を切ったり触ったりする必要があるとき、少し気分が悪くなります。
これは私がHSP持ちだからかもしれません。
HSPとは、Highly Sensitive Personalityの略で「感受性が豊かで敏感」な人間性のことを意味します。病気などではなく、5人に1人はHSPと言われているほど珍しくはない特徴のことです。
まぁ結局、「自分の気分を悪くしにくい状態の肉や魚なら、比較的問題なく食べられる」という、なんとも都合の良い感覚でやっているフレキシタリアンです。
フレキシタリアンになって何が変わったの?
今まで筆者には、「料理には肉を入れたほうが美味しくなる」という考えがありました。
だからこそ自分で料理をするときは、あまり食べたいわけではないけど料理全体の味を考えて肉を入れていたことがあります。
しかし、「ゆるベジをすれば良いんだ」と気づいてからは、特に肉を入れる必要性も感じず、スパイスなどで味付けをすることで美味しい料理を作る発想に切り替わりました。
無理して食べたくない肉を食べる必要はないよね。動物にも申し訳ないし。
肉や魚を楽しめるときには、美味しく頂きます。
外食をするときには、特にベジタリアンやビーガン料理のこだわることもありません。
最後に:フレキシタリアンを名乗る必要はないと思っています
と、ここまで「フレキシタリアンはこんな感じですよ!」みたいなことを語ってきた筆者ですが、正直本当にフレキシタリアンになっているのかはどうでも良いです。笑
フレキシタリアンの存在を知り「肉を食べることに抵抗があった」自分の気持ちに素直になれたこと、そして「肉は食べなくても良いや」と思えるようになったことに意味があると思っています。
正直今まで「肉を食べることに抵抗がある」ことを認められなかったのは、厳しく雑食主義者を批判するベジタリアンの存在が原因だった部分があります。
「私はベジタリアンじゃないから肉を食べ続けるもの」といった先入観や、「私もこんなベジタリアンだと思われたくない」といった嫌悪感があったため、肉を食べ続けていたいと思っていました。
でもこれからは、「肉はそんなに食べたがらない雑食」みたいな位置で、野菜を楽しむ生活をしていきたいと思っています。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。